「犯人はこの中にいます!」
「誰かに狙われているので犯人を探してほしい」という依頼を主人から受けた。
しかし、翌日来てみると主人はすでに倒れていた。犯人はこの屋敷に違いないと、推測した探偵はさっそく聞き込みを開始する。
まず、メイドは昨日から配属されたばかりで事情がよく分からないらしい。
長女は仕事が山積みで部屋に缶詰め状態。
次女は「アタイ、昨日はずっと外にいたからわかんな〜い」という感じで相手にされず。
再びメイドに聞くが、「すいません、昨日来たばかりなので・・・」と答える始末。
調理場にいたコックは無言のまま話すら聞いてくれなかった。
コックのことを長女に尋ねようとしたがちょうど不在でおらず、あれこれ探していると、タイプライターの紙がちぎれていることに発見!
そして、ゴミ箱を見てみると・・・ちぎれた紙があり、そこには何かの計画書と肉球の跡がうっすら残っていた。探偵は確かな証拠をつかんだようで、その日は事務所に帰っていった。
その夜、応接間では怪しい探偵がうろうろ嗅ぎ回っていた件について
「どうすんだよ」
「いいわ、アタシに考えがあるから・・・」
次の日お屋敷を訪ねてみると、なんと全員寝ていたと思っていたら寝たふりをしており、目覚まし代わりに「犯人はこのなかにいます!」と探偵が叫んだ!
そして、探偵は事件について次女が睡眠薬を購入し、それをメイドに渡し、
コックが料理した食事の中に睡眠薬を混ぜ、それを主人が食べたという一連の流れは全て長女による計画だったことを説明した。
長女は席をはずし、探偵が説明しているのをうなずきながら聞いていた。
説明が終わると、長女は「証拠がないじゃないのよ」と笑う。
そこで、昨日見つけた紙のことを長女に問いただすと彼女は驚いた様子で、
この場から逃げるように出ていった。そのあとをすぐに追ってみると、
お屋敷の裏の崖で、自分がすべての黒幕だったと自白し、飛び降りようとする長女を止める探偵。
その後、主人の体調もなんとか一命をとりとめ、また普段の生活に戻ったとさ。おしまい。